JB23ジムニーのシミー対策 ステアリングダンパー装着

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ジャダーストップフルキットの装着からおよそ10年が経過し、ステアリングシミーが再発してしまったJB23ジムニーに、ランチョ製のステアリングダンパーを装着した記録です。結論から言えば、完全ではないもののほとんどシミーが発生することはなくなりました。

ステアリングシミーが再発、対処法の選択

僕のジムニーはステアリングシミー対策として工藤自動車さんのジャダーストップフルキットを取り付けているのですが、取り付けから10年で8万kmほど走行したところで、ついにシミーが再発してしまいました。その対処としていくつかの選択肢を検討したのですが、結果的にはステアリングダンパーの装着でうまく対応できました。選択肢として検討した候補は次のものです。

  • キャスター角の補正量を寝かせる方向にさらに増やす – リフトアップで立ってしまっていたキャスター角を寝かせる方向に補正したところシミーの初期振動がまったく発生しなくなった経験から、さらにキャスター角を寝かせることを考えました。
  • ジャダーストップフルキットの新品を再装着する – 過去に取り付けたジャダーストップフルキットには絶大な効果がありましたが、単にプリロードをかけるだけという製品の性質上、いつまでも効果が続くものとは思えません。そこで新品に交換することを考えました。
  • ステアリングダンパーを取り付ける – 再発後のシミーは、発生初期ならステアリングを腕力で強く保持していればおさまることが多かったので、腕力で押さえる代わりにステアリングダンパーを取り付けておけばよいのではないかと考えました。

最終的にステアリングダンパーを選んだのは、見た目の格好良さと値段の安さからです。確実性ということで言えば、10年ほど効果が持続したジャダーストップフルキットの新品を再装着するのが最も確実だったろうと思います。しかし10年前に装着したジャダーストップフルキットはそのままにして、新たにステアリングダンパーを取り付けました。

ステアリングダンパーとは、ステアリングに発生する不安定な振動を減衰するダンパーで、バイク乗りや四駆乗りにはおなじみのパーツです。操舵装置にダンパーを付けることでシミー発生初期の細かい振動を抑え、シミーの振れ幅が大きくなっていくことを防ぐ効果を狙います。減衰力を高くするほど振動を吸収する力が強くなりますが、そのぶんステアリングは重くなります。

Kプロダクツのランチョ製ステダンを選択

選択したのはKプロダクツの取り付けブラケット付きのランチョのステダンです。これを選択した理由は、特別な工具なしで自分で取り付けできることと、評判が非常によく、お値段も手頃だったことです。仮にシミーが改善しなかったとしても、ちょっとしたアクセサリーとして格好いいというのも大きな理由です。さっそく取り付けてみたのが以下の写真(仮止め段階ですが)です。

ランチョ ステアリングダンパー 装着図

なお、ステアリングダンパーの上部に写っているシルバーの板はオフロードサービスタニグチ製のエンジンアンダーカバー MT車用AT車用はこちら)です。オーナーならご存じの通りJB23ジムニーのエンジンルームはスカスカで、ちょっと泥道で遊んだだけでもボンネットの裏まで泥はねだらけになるので装着したものですが、特に干渉もなく簡単に付きました。別の角度から見ると以下のような感じ。

ランチョ ステアリングダンパー 別角度から

肝心のステダンのほうは、取り付けにはジャッキも特殊な工具も不要で、作業時間は説明書を見ながら10分ほどで簡単に付きます。特段の注意点もコツもなく、作業に少し慣れている人なら何の問題もなく自分で取り付けできると思います。無理矢理コツらしきものを挙げてみるとしたら、次のことくらいでしょうか。

  • 取り付けブラケットの位置決めは、取り付けボルトをしっかり締め込むことができるように工具が入るだけのクリアランスを確保すること。
  • あらかじめステダンを引っ張って伸縮長の半分くらいの長さまで出しておくと、上記の位置決めがしやすい。

ステダンを取り付けた結果は効果あり

さてステアリングダンパーを取り付けた結果ですが、シミーはほとんど解消されました。ほとんど、と書いているのは完全に解消されたわけではなく、たまにはブルブルガタガタバタバタとすごいシミーが発生するからです。やはりシミーをピタッと止めることが目的なら新品のジャダーストップフルキットを再装着するのがベストな選択だったようです。

とはいえステアリングダンパーを装着した効果は十分で、ギャップを通過した際などにちょっとブルッときても、ハンドルに手を添えていればたいていはそのまま治まるようになりました。従来ならブルッときたらそのままどんどん振動が大きくなって徐行くらいまで減速しないと治まりませんでしたので、期待した効果は十分に発揮してくれています。

ちなみにステアリングの重さは、もちろん装着前よりは重くなっているのですが、すぐに慣れる程度の変化でした。特に走行中はステアリングの重さはまったく気にならず、むしろしっとり落ちついた感じになって快適に思えるほどです。車庫入れなどで停車状態でステアリングを切れば重いですが、ちょっとでも動いていれば問題なしです。

キャスター角の補正は(たぶん)必須

リフトアップ車でキャスター角の補正をしていないか、補正が不十分なままステアリングダンパーを取り付ければ、ステアリングの戻りがかなり悪くなることが予想されます。僕のジムニーは先にキャスター角を補正してあったので問題ありませんでしたが、ステアリングダンパーの装着前には必ずキャスター角の補正をしておくことをおすすめします。

僕のジムニーはキャスター角を補正をする前はステアリングの戻りが非常に悪く、カーブや右左折の立ち上がりでは自分でステアリングを戻す必要がありました。もしその状態でステアリングダンパーを取り付けていれば、自然にハンドルが戻る力がさらに弱くなり、より一層意識してステアリングを戻さなければならなくなるところでした。これは結果オーライです。

まとめ

ステアリングシミーの対策という点ではジャダーストップフルキットに軍配が上がりますが、僕が今回取り付けたKプロダクツの取り付けブラケット付きのランチョのステダンもなかなかのもので、軽度のシミーであればこれだけで対策になるでしょう。取り付けが簡単で値段が安く、見た目が格好いいのもポイントです。おすすめ度としては5点満点中4点、といったところしょうか。